12月9日(月)、本学の若手研究者海外派遣事業を活用し、スペインへ渡航していた矢島由佳准教授(しくみ解明系領域)が、空閑学長と船水理事に帰国報告を行いました。
矢島准教授は同制度を活用し、令和元年9月から11月にかけて、スペインのCSIC(Consejo
Superior de Investigaciones Cientifícas, スペイン国立研究協議会)のReal Jardín Botánico(王立植物園)及びInstituto de Investigaciones Biomedicas “Alberto Sols”,CSIC-UAM(アルベルトソロス生物医学研究所)の2機関で、変形菌培養細胞内イメージング手法の検証に関する研究を進めてきました。
矢島准教授は、保管されている標本のほか、現地の照葉樹林を対象とした野外調査から得られた新鮮標本から発芽実験を行うなど、積極的に活動されました。現在も培養が継続中で、分類学的意義が極めて高い世界初の報告となる可能性があります。
近年、実体は見えない未知の微生物が非常に多く存在していることが明らかとなっており、これらの実体と生物機能の解明が、新たな生物資源の創出・応用に繋がると期待されています。
矢島准教授は、難培養性でありながら“見える微生物”である変形菌の利点を生かし、その難培養性や未知機能の解明を足掛かりとして、これまで研究・応用が困難であった様々な未利用微生物の実態解明に向けた研究を行っています。