しくみ情報系領域の董冕雄准教授及び太田香助教の研究チームの国際共著論文が、The Institution of Engineering and Technology (IET:英国工学技術学会) の学術論文誌であるIET Communicationsにおける2017年の最優秀論文賞を受賞しました。
IETは、英国と世界中において、工学や技術に携わる者を対象とした英国に本拠地を置く学術団体であり、現在世界150カ国に168,000名以上の会員を有しています。
この度の賞は、毎年、過去2年間で掲載された論文から賞を授与する形で、今回は2015年と2016年の2年間で掲載された合計584本の論文から唯一の1本として選ばれました。
受賞した論文は、基地局を介さずに端末同士で直接通信を行うD2D通信に関して、国際共同研究の成果をまとめたものです。D2D通信は、災害時の非常通信や既存の携帯回線の通信混雑を回避する手段として実現が大変期待されているが、電波干渉を回避するための周波数帯割当など多くの技術的な課題が挙げられます。本論文では、携帯端末のバッテリー利用効率に着目し、端末側の省エネと通信サービス品質の向上を両立する技術の開発に成功しました。今後は、D2D通信実現のために、基盤技術の研究にとどまらず、実機実験などの実装を視野にいれた共同研究を推進する予定です。
作成担当部局:総務広報課広報地域連携係