同窓生、企業の皆様、地域の皆様、本学学生の保護者の皆様には、日頃から室蘭工業大学へのご支援、ご協力をいただきまして誠に有難うございます。
室蘭工業大学は「地域貢献」を大きなキーワードとして掲げ、北海道の課題解決は日本のそして世界の課題解決につながると考えて、教育・大学改革に取り組んでいます。
本学の強みは教育力の裏付けとなる確かな研究力です。本年4 月に発行された朝日新聞出版の「大学ランキング2024」によると、「論文引用度指数ランキング(クラリベイト)」のコンピュータ科学分野「分野別論文引用度指数(2017~2021)」で、本学は日本第2 位となり、6 年連続で大変高い評価を得ています。さらに、数学分野「分野別論文引用度指数(2017~2021)」では、今回初めて日本第1 位となりました!このことはこれらの分野での本学の論文の質が非常に高く、他の研究者へのインパクトが高いことを示す、嬉しい評価と捉えています。
また、主に研究力の観点から評価したTHE の世界大学ランキングでは、2023 年10 月の発表で6 年連続のランクイン(1501+位)、もう一つの世界の代表的ランキングであるQS アジア大学ランキング2023においても、本学は451~500 位となり、2 年連続ランクインしています。このような研究力の強みは本学の大学院教育の充実に活かされます。
本学では国立の工業大学としての特徴を伸ばすべく、世界水準の研究力をもって、大学院教育の充実を進めており、大学院博士前期課程への進学率50%の達成を目指しています。本学教授陣のエビデンスに基づいた確かな研究力をベースとした教育力と延べ40,000 人を超える同窓生の社会での活躍こそが本学の実績であり強みです。
本学は教職員そして学生諸君のoutcome を大事にします。北海道の科学技術への貢献の観点からも、本学教員の活躍は素晴らしく、令和4 年度の北海道科学技術奨励賞に神田康晴准教授が持続可能な社会を構築するための環境触媒の開発で輝きました。また、社会的課題の解決に資する次世代情報通信ネットワークの研究の功績が認められ、太田香教授が令和5 年度科学技術分野の文部科学大臣表彰若手科学者賞を受賞しました。
これらの受賞や評価はほんの一例であり、確かな研究力を持った本学の熱意あふれる教員たちが、科学や工学の面白さを学生諸君に専門家の立場から伝え、確実なoutcome を身につけた学生諸君を育ててまいります。
最後になりますが、皆様から多大なご支援を賜りました寄附金は、今後も、経済的支援・キャンパスライフの支援を重点的に行うとともに、研究活動支援を進めてまいります。
改めて心より感謝申し上げます。
国立大学法人室蘭工業大学長
空閑 良壽